2DCGことはじめ【ラスタ形式とベクタ形式】

CGで作る上で必ず付いて回る、CGの基本概念を紹介します。CGには、大きく分けて「ラスタ形式」と「ベクタ形式」という2つの形式があります。これを知っておかないとソフト選び、描き方等で迷うことがあるので、知らない方は参考にしてみてください。

Computer Graphicsとは?

CGとは、「コンピューターを使って人間が描く絵」のことです
“2DCG”と改めて言うときは大体”3DCG”と区別するときに使います。

このサイトに来ている時点でCGは沢山目にしていると思います。 普通に”絵”として見るものだけでなく、アイコン、操作インターフェース、文字など、モニタ上に移されるもののほとんどはCGです。

CGと画像処理

Photoshopやスマホでできるような画像処理(明るくしたり、効果をかけたり)とCGは違います。

画像処理は”画像から画像”あるいは”画像からデータ”への変換ですが、CGは”データから画像”への変換です。

CGと画像処理

画像処理

画像処理は画像を加工して見やすい画像にしたり、画像の中から情報を取り出したりする処理です。 例えば、カメラで撮ったものに画像処理を施すことはCGと全く関係ないです。 人間が描いてないですから。

CG

対して、CGは最初からコンピュータを使って人間が絵を描くので、人間が入力した”データ”から”画像”を作ってるんです。
あとはExcelなんかで作るグラフも”データ”から”画像”を作ってるのでCGです。

「ラスタ形式」と「ベクタ形式」

さて、この2次元の画像ですが、実は表現の形式が大きく分けて「ラスタ形式」「ベクタ形式」という2種類があります。これは保存の形式とか、描き方とかにも関係してきます。
何が違うのか?といいますと、

ラスタ形式

ラスタ形式

「ラスタ形式」は例えば写真、デスクトップの背景、アイコンなどが挙げられます。いわゆる”お絵かき”で使われているのはこっちですね。 一般的に目にしているものは、ほぼこちらの形式といっても過言ではありません。

画像を格子状に多くの点に分割して、その点1つ1つの色を決めて表示しています。 デジタル画像をすごーく拡大して見てみてください。点の集まりになってるんです。この画像を構成している小さな点のことをピクセルといいます。

カメラなんかで「~画素」なんて言ってるのは、このピクセルの多さを示しています。 モニタを選ぶときに、「縦~px、横~px」と書いてあるのも、モニタ上に何個の点が表示できるかを書いています。

このピクセルが多いほど画像はきれいに鮮明になりますが、その分データが大きくなります。

ベクタ形式

ベクタ形式

対して、「ベクタ形式」は幾何学的に画像を表現します。 図形を扱っている雰囲気です。

点の位置、それを結ぶ線、太さ、色、曲線であれば曲がり方などを、データとして記憶しています。 3DCGはこれの派生形と言っても過言ではないです。

数値で管理しているので、”揃える”だとか、”線を太線にする”だとか、”まとめて線だけ色を変える”といった、そういう図形チックなことが効率良くできます。また、ラスタ形式に比べてデータが小さく済みます。

主に雑誌、広告、WEBなどのグラフィック、FLASHなどでよく使われます。 というのも、点の集合で表現しているラスタ形式と比べて、数値で管理しているベクタ形式は、拡大、縮小などの変形を施しても図形イメージが基本的に劣化しないという特性を持っているからです。 また、ラスタ形式に変換することが簡単にできて、これを”ラスタライズ”と言います。

使い分ける

ラスタ、ベクタ比較

それぞれ目的が違って作られているので、当然扱えるソフトも変わってきます(例えばPhotoshopとIllustrator)。 画像処理のかけ方なども全く変わってくるので、用途を明確にしてからソフトを選ぶことをオススメします。

Photoshop、Illustrator、saiなどの大手ソフトとなれば、素晴らしい解説サイトが沢山あります。 「”ソフト名” 初心者」だとか「”ソフト名” 入門」とGoogle先生に聞けば素晴らしいサイトにいざなってくれます。

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